Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんきんしょう
ちくま日本文学014 谷崎潤一郎
谷崎 潤一郎
Lesen Sie ちくま日本文学014 谷崎潤一郎 (しゅんきんしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.196 Zeichen · 169 Bildschirme
東京あたりの家のように、外側にもう一と重ガラス戸があればよいけれども、そうでなかったら、紙が汚れて暗かったり、穴から風が吹き込んだりしては、捨てて置けない訳である。とにかくその障子の色のすがすがしさは、軒並みの格子や建具の煤ぼけたのを、貧しいながら身だしなみのよい美女のように、清楚で品よく見せている。私はその紙の上に照っている日の色を眺めると、さすがに秋だなあと云う感を深くした。
実際、空はくっきりと晴れているのに、そこに反射している光線は、明るいながら眼を刺すほどでなく、身に沁みるように美しい。日は川の方へ廻っていて、町の左側の障子に映えているのだが、その照り返しが右側の方の家々の中まで届いている。八百屋の店先に並べてあるが殊に綺麗であった。キザ※(「木+(「第-竹」の「コ」に代えて「丿」)、「柿」の正字」、第3水準1-85-57)、御所、美濃、いろいろな形の※(「木+(「第-竹」の「コ」に代えて「丿」)、「柿」の正字」、第3水準1-85-57)の粒が、一つ一つ戸外の明りをそのつやつやと熟し切った珊瑚色の表面に受け止めて、瞳のように光っている。饂飩屋のガラスの箱の中にある饂飩の玉までが鮮やかである。