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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅんきんしょう

ちくま日本文学014 谷崎潤一郎

谷崎 潤一郎

Lesen Sie ちくま日本文学014 谷崎潤一郎 (しゅんきんしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.196 Zeichen · 169 Bildschirme

Aozora Bunko

市中に売っている樽などは、どんなに熟れてもこんな見事な色にはならないし、こう柔かくなる前に形がぐずぐずに崩れてしまう。主人が云うのに、ずくしを作るには皮の厚い美濃に限る。それがまだ固く渋い時分に枝からいで、なるべく風のあたらない処へ、箱か籠に入れておく。そうして十日ほどたてば、何の人工も加えないで自然に皮の中が半流動体になり、甘露のような甘みを持つ。外の※(「木+(「第-竹」の「コ」に代えて「丿」)、「柿」の正字」、第3水準1-85-57)だと、中味が水のように融けてしまって、美濃※(「木+(「第-竹」の「コ」に代えて「丿」)、「柿」の正字」、第3水準1-85-57)のごとくねっとりとしたものにならない。これを食うには半熟の卵を食うようにへたを抜き取って、その穴から匙ですくう法もあるが、やはり手はよごれても、器に受けて、皮を剥いでたべる方が美味である。しかし眺めても美しく、たべてもおいしいのは、ちょうど十日目頃のわずかな期間で、それ以上日が立てばずくしもついに水になってしまうと云う。

そんな話を聞きながら、私はしばらく手の上にある一顆の露の玉に見入った。