Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんきんしょう
ちくま日本文学014 谷崎潤一郎
谷崎 潤一郎
Lesen Sie ちくま日本文学014 谷崎潤一郎 (しゅんきんしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.196 Zeichen · 169 Bildschirme
傾向があったことは同業の師匠連の自尊心を傷け時には脅威ともなったであろう検校と云えば昔は京都より盲人の男子に下される一つの立派な「位」であって特別の衣服と乗物を許され尋常芸人の輩とは世間の待遇も違っていたのに、そう云う人が春琴の技に及ばないと云う噂を立てられては盲人であるだけに根強い意趣を含んだでもあろうし何とかして彼女の技術と評判とを葬り去る陰険な手段をも考えたであろうよく芸の上の嫉妬から水銀を飲ましたと云う例を聞くが春琴の場合は声楽と器楽と両方であったから彼女の見え坊と器量自慢とに附け込み再び公衆の面前へ出られぬように相を変えさせたと云うのである。もし加害者が某検校にあらずして某女師匠であったとすれば器量自慢までが面憎かったに違いないから彼女の美貌を破壊し去ることに一層の快味を覚えたであろう。かく色々と疑い得らるる原因を数えて来れば早晩春琴に必ず誰かが手を下さなければ済まない状態にあったことを察すべく彼女は不知不識の裡に禍の種を八方へ蒔いていたのである。
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前記天下茶屋の梅見の宴の後約一箇月半を経た三月晦日の夜八つ半時頃すなわち午前三時々分に「佐助は春琴の苦吟する