Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんきんしょう
ちくま日本文学014 谷崎潤一郎
谷崎 潤一郎
Lesen Sie ちくま日本文学014 谷崎潤一郎 (しゅんきんしょう) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.196 Zeichen · 169 Bildschirme
ことがござりましょう火膨れの痕が直りましたらやがて元のお姿に戻られますと慰めればこれほどの大火傷に面体の変らぬはずがあろうかそのような気休めは聞きともないそれより顔を見ぬようにしてと意識が恢復するにつれて一層云い募り、医者の外には佐助にさえも負傷の状態を示すことを嫌がり膏薬や繃帯を取り替える時は皆病室を追い立てられた。されば佐助は当夜枕元へ駈け付けた瞬間焼け爛れた顔をひと眼見たことは見たけれども正視するに堪えずしてとっさに面を背けたので燈明の灯の揺めく蔭に何か人間離れのした怪しい幻影を見たかのような印象が残っているに過ぎず、その後は常に繃帯の中から鼻の孔と口だけ出しているのを見たばかりであると云う思うに春琴が見られることを怖れたごとく佐助も見ることを怖れたのであった彼は病床へ近づくごとに努めて眼を閉じあるいは視線を外らすようにした故に春琴の相貌がいかなる程度に変化しつつあるかを実際に知らなかったしまた知る機会を自ら避けた。しかるに養生の効あって負傷も追い追い快方に赴いた頃一日病室に佐助がただ一人侍坐していると佐助お前はこの顔を見たであろう