Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうとみっつのいし
ちょうと三つの石
小川 未明
Lesen Sie ちょうと三つの石 (ちょうとみっつのいし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.385 Zeichen · 9 Bildschirme
医者は、ついに恢復の見込みがないと、見放しました。そのとき、主人は、この世を見捨ててゆかなければならぬのを、なげきましたばかりでなく、女は、夫に別れなければならぬのを、たいへんに悲しみました。
「俺は、おまえを残して、独りあの世へゆくのを悲しく思う。けれど、もうこうなってはしかたがない。先にあの世へいって、おまえのくるのを待っているから、おまえは、この世を幸福に暮らしてからやってくるがいい。」
と、主人は、涙ながらにいいました。
女は、泣いて聞いていましたが、
「どうか、わたしのゆくのを待っていてください。あの世へゆくには、山を上るといいますから、峠のところで、わたしのゆくのを待っていてください。」と、女はいいました。
主人は、安心してうなずきました。そして、ついにこの世から立ってしまったのであります。
女は、泣き悲しみました。しかし、どうすることもできませんでした。その日から、一人となって働いていました。
水車の音は昔のように、唄をうたってまわっていましたけれど、女はけっして、昔の日のように幸福でなかった。
女は、一人で生活することは困難でありました。