Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つぼみ

つぼみ

宮本 百合子

Lesen Sie つぼみ von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.918 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

「己はいったい何を買うんだろう」

新吉は泣き出しそうな声でそうつぶやいた。落っことしそうでたまらなくなったんでふところを両手でかかえた。どうにも斯うにもしようのないようになってかけ出した新吉は人につきあたるのもかまわずひた走りに走って家にかけあがった。真赤なかおをしてハアハア云って居る様子を見て、

「マアどうしたんだい、またけんかをしてまけたんかい」いくじなしだネーって云うように母親は云った。新吉は首をふって、

「違わア何かっていいんかわからなくってにげて来たんだい」

けんか口調で母親をどなりつけて大声あげてなき出してしまった。

母親が笑うたんびに「何かっていいんかわからなかったんだ」とどなりながらふところをおさえていつまでもいつまでもないて居た。

名無草と茶色の羽虫

いつまいたとも知れない種が芽を出した。そして花を持った。

草っぱらのすみっこにおしつけられたようになって……

それで居て勢よく二十本ばかりはスックとそろって出た。

いつだったか掃除の時に抜こうとしたのだけれども一寸ほんとに一寸出て居る葉が青びろうどのようにフックリと厚く可愛気の有る葉だったもんでそのまんまのこして置いたのが花をもった草なのである。