Japanische Klassiker mit Furigana
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ととやぜんたん
とと屋禅譚
岡本 かの子
Lesen Sie とと屋禅譚 (ととやぜんたん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.874 Zeichen · 12 Bildschirme
ただの旅の雲水だ。もう二度と斯ういうところへ修業には来んでもよいだろう。まあ、そういうわけだから志しがあらば供養しなさい。なければ次へ行くまで」
女はおかしがりながら、有り合せの飯を用意して来た。僧は上り框に腰かけて、何の恥らう様子も無く、悪びれた態度もなく、大声をあげて食前の誦文を唱え、それから悠々と箸を執った。その自然の態度を見入って居た女は何を感じたか、ほろほろと涙をこぼし掌を合せ僧を伏拝むのだった。違った店の気配に楼主その他も出て来て事情を聴き、何やかや持出して来たが、僧は淡如として言った。
――一人の腹だ、そうは入らんよ」
五
国太郎が、この僧を自宅に屈請して教えを乞うたのは勿論である。
この僧は後に明治の高僧となった。