Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
――ああ、夏山さん……いやどうも、大変なんです……ええ、さっきの自動車なんですがね、ところがね、その自動車は、ほら、あの岳南鉄道の堀見さんのものなんです、で、早速いま、そちらの別荘の方へ電話したんです、すると、すると、別荘に人が殺されてるってんです……ええ、そうそう、殺した奴が自動車で逃げたわけです……さあ、その乗ってた犯人が誰だか、そいつア判らんですが、とにかく私は、逃げられないように、両方の停車場を厳重に監視してますから、あなたは別荘へ廻って、そこを調べたら、直ぐにこちらへ来て下さい……じゃアお願いします……。
五
堀見氏の別荘は、熱海でも山の手の、静かなところに建っていた。主人の堀見夫妻は、もう夏の始めから東京の本宅へ引挙げていた。その代り、一人娘の富子が、外人の家庭教師と二人で、この十日ほど前からやって来ていた、が、その二人も、今日の午後になって、大嫌いな客がやって来ると、そそくさと逃げるようにして鎌倉の方へ飛び出して行った。殺されたのは、その客であった。押山英一と云い、富裕な青年紳士だった。
いったい堀見亮三氏は、岳南鉄道以外にも幾つかの会社に関係していた錚々たる手腕家なのだが、この数年来二進も三進も行かない打撃を受けて、押山の父から莫大な負債を背負わされていた。