Japanische Klassiker mit Furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
「この船は、去年の秋に、日本海溝附近で沈んだ筈の、北海丸ですよ」
「……」
皆が呆れはてて黙ってしまうと、東屋氏は、やおらタラップを登りながら、切りだすのだった。
「いや、捕鯨史始って以来の、大事件です……実はこう云う私も、この丸辰さんに船長を鑑定させるまでは、その確信も八分位いしかなかったんですがね……時に船長。捕鯨船の法定制限数は、三十隻でしたね。いやこれは、私の組立てた意見なんですが、――あの岩倉会社の大将は、二隻に制限されている自分の持船を、三隻にしたんですよ。つまり、幹部船員達と共謀して、一年前に北海丸の偽沈没を企てたんです。あの嵐の晩に、船側の名前を書き変えて、まんまと姉妹船の釧路丸に偽装した北海丸は、勝手に油や炭塵を海に流し、贋の無電を打って、さていち早く救助に駈けつけた釧路丸のような顔をしながら、サルベージ協会の救難船と一緒に、自分の幻を二日も三日も涼しい顔で探し廻ったんですよ……どうも呆れた次第ですが、……そうして、やがて船舶局には、北海丸の沈没が登録され……そうだ、私の考えでは、恐らく今度新造された新らしい北海丸なぞ、前の北海丸の保険金で出来たんじゃアないかと思いますね……とにかく、そうして岩倉会社は、表面法律で許された二隻の捕鯨船で、その実、三隻それも一隻はぬけぬけと脱税までして、能率