Japanische Klassiker mit Furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Lesen Sie とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.729 Zeichen · 371 Bildschirme
しかし、ここで私は、いつまでもボンヤリ立竦んでいるわけにはいかない。攫われた子供の安否は急を告げている。家には二人の死人がある。もうこの上は、猶予なく警察へ報せなければならない。
やがて私はそう決心すると、そのまま一直線に市内へ向って走り出した。一番近い交番へ飛び込んで、事件を知らせ、そこの若い警官と一緒に再び元来た道を引返しながらも、しかし私は、雪の原ッぱの消失ばかり気にしなければならなかった。
やがて私達が、ひとまず三四郎の家まで辿りついた時には、もう出来事を嗅ぎつけたらしい近くの家の人達が二、三人、スキーをつけて、警察へ報せに出ようとしているところだった。三四郎の家の前には、その人達に混って度を失った美木が、泣き出しそうな顔で立っていた。家の中には、美木に呼びにやらした田部井氏が、恐らく私と同じ事を考えたのであろう、ガタピシ扉を鳴らして部屋から部屋へ子供の行衛を探していた。
警官は家の中へはいって現場をみると、直ぐに私と田部井氏へ、本署から係官が出張されるまで、現場の部屋を犯さないよう申出た。そして三四郎の書斎に充てられた別室へ陣取ると、戸外の美木も呼び込んで、ひと通り事情を聴取しはじめた。