Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

とんびとあぶらげ

とんびと油揚

寺田 寅彦

Lesen Sie とんびと油揚 (とんびとあぶらげ) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.935 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

また、ごく近くに肉の包みをおかれて鳥がそれをついばむ気になったのは、嗅覚にはよらずして視覚にのみよったということもそう簡単に断定はできない。それからまた後の例でも鮮肉を食ったために腐肉のにおいに興味がなくなったのかもしれない。あるいはまた食っているうちに鼻が腐肉の臭気に慣らされて無感覚になったということも可能である。

ダーウィンの場合にでも試験用の肉片を現場に持ち込む前にその場所の空気がよごれていて、人間にはわからなくても鳥にはもうずっと前から肉のにおいか類似の他のにおいがしていて、それに慣らされ、その刺激に対して無感覚になっていたかもしれない。

それからまた次のような可能性も考えなくてはならない。すなわち、ある食物が鳥の食欲を刺激してそれを獲得するに必要な動作を誘発しうるためには単に嗅覚の刺激ばかりでは不充分であって、そのほかに視覚なりあるいは他の感覚なり、もう一つの副条件が具足することが肝要であるかもしれないのである。

あるいはまた、香気ないし臭気を含んだ空気が鳥に相対的に静止しているのでは有効な刺激として感ぜられないが、もしその空気が相対的に流動している場合には相当に強い刺激として感ぜられるというようなことがないとも限らない。