Japanische Klassiker mit Furigana
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はととりんご
はととりんご
小川 未明
Lesen Sie はととりんご von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.810 Zeichen · 8 Bildschirme
はははは、だまそうと思ったのだね。」と、正ちゃんが笑いました。
「じっとしているから、おねえさんに箱のふたをはずしてもらって、僕が、なぐってやろうとしたのだ。」
「なぐった。」
新吉は、ねえさんが注意しながら、ふたをはずしたのを思い出しました。そのとき、ねこはあまえるようにして、体をねえさんにこすりつけたので、自分は、振り上げた手をどうしようかと、ちょっとためらった瞬間に、ねこが矢のように逃げ出したので、はっと思って、すぐなぐったが、ただ、はげしく、ステッキが地面を打っただけでありました。
「打ちそこねて、おしいことをしたのさ。」
「だめだな、新ちゃんは、そんなの打てなくてどうするのだい。僕なら、きっと、たたき殺してやったのに。」
正二は、今度、仕合をしても、自分は、じゅうぶん勝てる、といわぬばかりの調子でありました。
「僕、あんなやさしいねこの姿を見なければ打てたのさ。」
日ごろ、犬やねこをかわいがる新吉は、まったく、そのとき、手もとがくるったのであります。
「だめだなあ、敵を討つとき、かわいそうもなんにもないだろう。」と、正二がいいました。正二のいったことは、たしかに、新吉を深く考えさせました。