Japanische Klassiker mit Furigana
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ひなゆうはん
ひな勇はん
宮本 百合子
Lesen Sie ひな勇はん (ひなゆうはん) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.468 Zeichen · 25 Bildschirme
「お百合ちゃん」私はいつでも斯う京都に行ってからは呼ばれて居た。お妙ちゃんの家は私達の居た家から三軒ほど北にあった、格子で高いポックリの鈴のついたのが一っぱいならべてある御神燈のつってある――こんなものを見つけない私にはたまらないほどこう云う様子の家がうれしかった。お友達がないんだからこんな事を云ってとがめもされなかったもんで、ひまさえあればその格子をチアランと云わせながら「お妙ちゃんは? 雛勇さんは?」こんな事を云ってぽっくりの群の中に雪駄が妙に見える様に濃化粧に唐人まげに云ったなまめいた人の群に言葉から様子までまるで異った私がポツンとはさまって――それでも仲よく遊んだり話をしたりした。私が土間に立って斯う云うと、
「早う御上り、今日は昨日よりちとおそい□御出や」お妙ちゃんは二階から斯う云いながら二人か三人のほうばいと一緒に長い袂を肩にかついで下りて来るのが常だった。そしてその人達にとりまかれてお妙ちゃんの手につかまってみがき込んだ階子を一段ずつ歩みしめて上ってお妙ちゃん、御きいちゃん、御ゆきちゃんこんな人達の居る部屋に行った。天井から薬玉が下って畳に引くほど太いうちひもが色々な色に美くしく下って居る。