Japanische Klassiker mit Furigana
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ひょっとこ
ひょっとこ
Lesen Sie ひょっとこ von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.838 Zeichen · 12 Bildschirme
が人と話していると自然に云おうとも思わない嘘が出てしまう、しかし、格別それが苦になる訣でもない。悪い事をしたと云う気がする訳でもない。そこで平吉は、毎日平気で嘘をついている。
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平吉の口から出た話によると、彼は十一の年に南伝馬町の紙屋へ奉公に行った。するとそこの旦那は大の法華気違いで、三度の飯も御題目を唱えない内は、箸をとらないと云った調子である。所が、平吉がお目見得をしてから二月ばかりするとそこのお上みさんがふとした出来心から店の若い者と一しょになって着のみ着のままでかけ落ちをしてしまった。そこで、一家安穏のためにした信心が一向役にたたないと思ったせいか、法華気違いだった旦那が急に、門徒へ宗旨替をして、帝釈様のお掛地を川へ流すやら、七面様の御影を釜の下へ入れて焼くやら、大騒ぎをした事があるそうである。
それからまた、そこに廿までいる間に店の勘定をごまかして、遊びに行った事が度々あるが、その頃、馴染みになった女に、心中をしてくれと云われて弱った覚もある。とうとう一寸逃れを云って、その場は納まったが、後で聞くとやはりその女は、それから三日ばかりして、錺屋の職人と心中をしていた。