Japanische Klassiker mit Furigana
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へちまのみず
へちまの水
小川 未明
Lesen Sie へちまの水 (へちまのみず) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.190 Zeichen · 5 Bildschirme
と、さも、うれしそうです。このとき、また、高いかしの木の先刻のひよどりが、飛んできて鳴いたのでありました。
「どれ、清ちゃんと、林へいって、やまがらを呼ぼうや。」と、正雄は、また駈け出しました。いつしか、楽しい秋も過ぎ、雪の降る冬がきました。正雄は、学校の帰りに雪合戦をしたり、雪の上で、相撲を取ったりしたのです。
それは、はや去年のこととなって、今年の春、正雄は、小学校を卒業したのでありました。
雪が消えて、黒土の上に、ほこほこと暖かな日の光の射す、春のことでした。
「姉ちゃん、どこへ、へちまの種子をまこうか。」と、正雄は、紙に包んだ、白い種子を出して、ききました。
「へちまの種子なの。」
「伯母さんが、おまえの手は荒れ性だから、今年から自分の家でも、へちまの水を取るといいといったんだよ。」
「そう、この垣根のところは、どうかしらん。」と、茂ったからたちの木の立っているところを指しました。
「つるが出たら、棒を立ててやっておくれよ。」
正雄は、町の工場へいくことになっていました。自分は、このへちまの芽を見るかもしれないが、つるの伸びる時分には、おそらく家にいなかろうと思ったのであります。