Japanische Klassiker mit Furigana
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まじょりかざら
まじょりか皿
寺田 寅彦
Lesen Sie まじょりか皿 (まじょりかざら) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.089 Zeichen · 9 Bildschirme
になってしまうのが厭だからといった。それで相変らず金を取らなくちゃ困るといってこぼしていた。その後一時新聞社へもはいっていた。半年くらい通って真面目に働いていたが、自分の骨折って書いたものが一度も紙上へ載らないので此方も出てしまった。この頃ではあちこちの翻訳物を引受けたり、少年雑誌の英文欄などを手伝って、どうかこうかはやっている。時々小説のような物を書いて雑誌へ出す事もあるが、兎角の評判もないようである。自分の小説が何かに出ると、方々の雑誌屋の店先で小説月評といったような欄をあさって見るが、いつでも失望するにきまっていた。
根津辺の汚い下宿屋で極めて不規則な生活を送っている。一日何もしないで煙草ばかり吹かして寝たり起きたり四畳半に転がっている事もあれば、朝から出かけて夜の二時頃まで帰らぬ事がある。そうかと思うと二、三日風呂にも行かず夜更まで机へすがったきりでコツコツ何か書いたり読んだりする。そんな時はいかにも苦しそうな溜息ばかりして何遍となく便所へはいって大きな欠伸をする癖がある。朝は大概寝坊をして、これがために昼飯を抜きにする事があるが、その代りに夜の十時頃から近所の牛肉屋へ上がって腹一杯に食う事も珍しくない。