Japanische Klassiker mit Furigana
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まなづるとダァリヤ
まなづるとダァリヤ
Lesen Sie まなづるとダァリヤ von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.848 Zeichen · 6 Bildschirme
「ほんたうを云って下さい。ほんたうを云って下さい。あなたがた私にかくしてゐるんでせう。黒いの。黒いの。」
「えゝ、黒いやうよ。だけどほんたうはよく見えませんわ。」
「あらっ。何だってあたし赤に黒のぶちなんていやだわ。」
そのとき顔の黄いろに尖ったせいの低い変な三角の帽子をかぶった人がポケットに手を入れてやつて来ました。そしてダァリヤの花を見て叫びました。
「あっこれだ。これがおれたちの親方の紋だ。」
そしてポキリと枝を折りました。赤いダァリヤはぐったりとなってその手のなかに入って行きました。
「どこへいらっしゃるのよ。どこへいらっしゃるのよ。あたしにつかまって下さいな。どこへいらっしゃるのよ。」二つのダァリヤも、たまらずしくりあげながら叫びました。
遠くからかすかに赤いダァリヤの声がしました。
その声もはるかにはるかに遠くなり、今は丘のふもとのやまならしの梢のさやぎにまぎれました。そして黄色なダァリヤの涙の中でギラギラの太陽はのぼりました。