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Japanische Klassiker mit Furigana

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みさごのすし

みさごの鮨

泉 鏡花

Lesen Sie みさごの鮨 (みさごのすし) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.198 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

が、細流は、これから流れ、鳥居は、これから見え、町もこれから賑かだけれど、俄めくらと見えて、突立った足を、こぶらに力を入れて、あげたり、すぼめたりするように、片手を差出して、手探りで、巾着ほどな小児に杖を曳かれて辿る状。いま生命びろいをした女でないと、あの手を曳いて、と小春に言ってみたいほど、山家の冬は、この影よりして、町も、軒も、水も、鳥居も暗く黄昏れた。

駒下駄のちょこちょこあるきに、石段下、その呉羽の神の鳥居の蔭から、桃割ぬれた結立で、緋鹿子の角絞り。簪をまだささず、黒繻子の襟の白粉垢の冷たそうな、かすりの不断着をあわれに着て、……前垂と帯の間へ、古風に手拭を細く挟んだ雛妓が、殊勝にも、お参詣の戻らしい……急足に、つつッと出た。が、盲目の爺さんとすれ違って前へ出たと思うと、空から抱留められたように、ひたりと立留って振向いた。

「や、姉ちゃん。」――と小児が飛着く。

見る見るうちに、雛妓の、水晶のようなった目は、一杯の涙である。

小春は密と寄添うた。

「姉ちゃん、お父ちゃんが、お父ちゃんが、目が見えなくなるから、……ちょっと姉ちゃんを見てえってなあ。