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Japanische Klassiker mit Furigana

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めおとちょう

めおと蝶

山本 周五郎

Lesen Sie めおと蝶 (めおとちょう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.977 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

「そういう気持がなければ、知也さまをお匿まいしたかどうかわかりません、あのときは誇張して云えば、なにか仕返しをするような感じもあったわ、……でもまちがっていたのよ、上村に不満ばかりもって、わたくし自身、少しも上村の本当の気持を知ろうとしなかった。上村は孤独な気の毒な人だったのよ」

あの夜半の上村の告白を殆んどそのまま信乃は妹に云った。

――子供は私とおまえの血をわけている、だが私とおまえはもとは他人だ。おまえがなにを望みなにを考えているか、私には心底まではわからない、それでは堪らない。

――私はこんな性質だから、自分の納得のゆくまでは安心できない。二人だけの密接な時間を持って、底の底からおまえを知り、身も心も私の妻にしたかった。

彼は自分が小身者の出だということを云った。信乃に軽侮されることを惧れると云った。なぜだろう、彼は信乃を愛していたのだ。これからは軽侮されないような人間になる、おれを軽侮しないで呉れ、五年の余もいっしょに暮し、子供まであって、それでなおそういう告白をするのが、単に自己中心な考えだけであろうか。

「人にはそれぞれの性質があるわ、上村には小身者の出だというひけめがあって、生れつきの性質がいっそう片寄っていて、妻を愛していながら、ほかの方のようにそれをあらわすことを知らない、知っていても