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Japanische Klassiker mit Furigana

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めおとよろい

めおと鎧

山本 周五郎

Lesen Sie めおと鎧 (めおとよろい) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.130 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

孫兵衛は本多忠勝の陣をたずね、平林大膳に面会をもとめた、……かれは平服のままだった、小具足を買うことさえできなかった、それで大膳にたのんで足軽の具足でもよいから借りようと思ったのである。しかし平林大膳は、そこにはいなかった。先発隊といっしょに前線へ出たあとだったのである。――よし、それならこのなりで斬りこんでやろう。武士が戦場へ出るのに物具も戴けないというのは恥としてある。けれどもうそんなことを考えているいとまはなかった。孫兵衛は、心をきめて赤坂の駅へとむかった。浅野幸長は、垂井の駅の西に陣をしいていた。十四日の夜、かれは垂井へはいったが、どうしてもごしゅくんの陣へ伺候する気にならなかった。なにかひと働きしてからでなくては朋輩にあわせる顔もない、孫兵衛は折からのはげしい雨を冒して、闇夜の道をさらに西へと進んでいった。

慶長五年九月十五日、夜明けと共に雨はやんだが、山野はいちめんに濃霧がたちこめ、あい対峙する東西およそ十四五万の軍勢は、ひき絞れるだけひき絞った弓弦のように、満を持して戦機の到るのを待った。かくして午前八時、東軍の左翼にあった井伊直政が、敵右翼にある宇喜多秀家にむかって敢然と戦をいどみ、ここに関ヶ原合戦の幕はきっておとされたのである。