Japanische Klassiker mit Furigana
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やんぬるかな
やんぬる哉
Lesen Sie やんぬる哉 (やんぬるかな) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.608 Zeichen · 9 Bildschirme
」
おおかた、そんなところだろうと思っていた。だから、こうして断りに来たのだ。リンゴ酒二本でそんなに「ゆっくり」つまらぬ社交のお世辞を話したり聞いたりして、窮屈きわまる思いをさせられてはかなわない。
「せっかくのリンゴ酒を、もったいない。」と私は言った。
「いいえ、そんな事はありません。どうせ僕は飲まないんですから。どうです、いま召し上りませんか。一本、栓を抜きましょう。」
まるで、シャンパンでも抜くような騒ぎで、私の制止も聞かず階下に降りて行き、すぐその一本、栓を抜いたやつをお盆に載せて持って来た。
「細君がいないので、せっかくおいで下さっても、何のおもてなしも出来ず、ほんの有り合せのものですが、でも、これはちょっと珍らしいものでしてね、おわかりですか、ナマズの蒲焼です。細君の創意工夫の独特の味が付いています。ナマズだって、こうなると馬鹿に出来ませんよ。まあ、一口めし上ってごらんなさい。鰻と少しも変りませんから。」
お盆には、その蒲焼と、それから小さいお猪口が載っていた。私はリンゴ酒はたいてい大きいコップで飲む事にしていて、こんな小さいお猪口で飲むのは、はじめての経験であったが、ビール瓶のリンゴ酒をいちいち小さいお猪口にお酌されて飲むのは、甚だ具合いの悪い感じのものである。