Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ろまんどうろう

ろまん灯籠

太宰 治

Lesen Sie ろまん灯籠 (ろまんどうろう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.222 Zeichen · 74 Bildschirme

Aozora Bunko

一年経ち二年経ち、薄暗い部屋の中で誰にも知られず、むなしく美しさを増していました。もうすっかり大人になって考え深い娘になっていました。いつも王子の事を忘れません。淋しさのあまり、月や星にむかって歌をうたう事もありました。淋しさが歌声の底にこもっているので、森の鳥や樹々もそれを聞いて泣き、お月さまも、うるみました。月に一度ずつ、魔法使いの婆さんが見廻りに来ました。そうして食べ物や着物を置いて行きました。婆さんは、ラプンツェルを、やっぱり可愛くて、塔の中で飢え死させるのが、つらいのです。婆さんには魔法の翼があるので、自由に塔の頂上の部屋に出入りする事が出来るのでした。三年経ち、四年経ち、ラプンツェルも、自然に十八歳になりました。薄暗い部屋の中で、自分で気が附かずに美しく輝いていました。自分の花の香気は、自分では気がつきません。そのとしの秋に、王子は狩に出かけ、またもや魔の森に迷い込み、ふと悲しい歌を耳にしました。何とも言えず胸にしみ入るので、魂を奪われ、ふらふら塔の下まで来てしまいました。ラプンツェルではないかしら。王子は、四年前の美しい娘を決して忘れてはいませんでした。