Japanische Klassiker mit Furigana
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ろまんどうろう
ろまん灯籠
Lesen Sie ろまん灯籠 (ろまんどうろう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.222 Zeichen · 74 Bildschirme
あたしはつまらない女ですから。」
「君は、ご自分の美しさに気が附かない。」王子は、ひどく口をとがらせて唸るように言いました。「つまらない事ばかり言っている。きょうの質問は実にくだらぬ。」
「あなたは、なんにも御存じ無いのです。あたしは、このごろ、とても苦しいのですよ。あたし、やっぱり、魔法使いの悪い血を受けた野蛮な女です。生れる子供が、憎くてなりません。殺してやりたいくらいです。」と声を震わせて言って、下唇を噛みました。
気弱い王子は戦慄しました。こいつは本当に殺すかも知れぬと思ったのです。あきらめを知らぬ、本能的な女性は、つねに悲劇を起します。」
長女は、自信たっぷりの顔つきで、とどこおる事なく書き流し、ここまで書いて静かに筆を擱いた。はじめから読み直してみて、時々、顔をあからめ、口をゆがめて苦笑した。少し好色すぎたと思われる描写が処々に散見されたからである。口の悪い次男に、あとで冷笑されるに違いないと思ったが、それも仕方がないと諦めた。自分の今の心境が、そのまま素直にあらわれたのであろう、悲しいことだと思ったりした。でもまた、これだけでも女性の心のデリカシイを描けるのは兄妹中で、私の他には無いのだと、幽かに誇る気持もどこかにあった。