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Japanische Klassiker mit Furigana

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わがまち

わが町

織田 作之助

Lesen Sie わが町 (わがまち) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.840 Zeichen · 186 Bildschirme

Aozora Bunko

「ああ、やっぱり親のない娘はあかん。なんぼ、わいが立派に育てたつもりでも、到頭あいつは堕落しくさった」

と、頭をかかえて腑抜けていると、一時間ばかり経って、君枝はそわそわと帰って来た。

顔を見るなり、他吉は近所の体裁を構わぬ声を出した。

「阿呆! いま何時や思てる。もう直きラジオかて済む時間やぜ、若い女だてらちゃらちゃら夜遊びしくさって。わいはお前をそんな不仕鱈な娘に育ててない筈や。朝日軒の娘はんら見てみイ。皆真面目なもんや。女いうもんは少々縁遠ても、あない真面目にならなあかん。今までどこイ行てた?」

「中之島へ行ててん」

「やっぱり、そやな」

他吉はがっかりした眼付きをちらっと光らせて、

「じゃらじゃらと、若い男と公園でボートに乗ってたやろ?」

睨みつけると、

「お祖父ちゃん見てたの?」

と、君枝はどきんとしたが、知れたら知れたで、かえって次郎のことが言い易くなったと思い、

「――それやったら、声掛けてくれはったら、良かったのに。次郎さんかて喜びはったのに……」

「次郎さんてどこの馬の骨や?」

「蝙蝠傘の骨を修繕したはった人の息子さんや」

君枝はくすんと笑った。