Japanische Klassiker mit Furigana
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わがまち
わが町
織田 作之助
Lesen Sie わが町 (わがまち) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.869 Zeichen · 52 Bildschirme
それから電話機の掃除に廻るのだが、集金のほかに、電話のありそうな家をにらんではいって、月一円五十銭で、三回の掃除と消毒液の補充をすることになっている、なんでもないもののようだが、電話機ほど不潔になりやすいものはないと呑み込ませて、契約もとらねばならず、気苦労が大変だった。年頃ゆえの恥しさは勿論だ。
おまけに、大阪の端から端まで、下駄というものはこんなにちびるものかと呆れるくらい、一日じゅうせかせかと歩きまわるので、からだがくたくたに疲れるのだ。
「ああ、辛度オ」
思わず溜息が出て、日傘をついて、ふと片影の道に佇む。しかし、そんな時、君枝をはげますのは、偶然町で出会う他吉の姿であった。
他吉は相変らずの俥夫だった。一時は円タクに圧されてしまって、流しの俥夫も商売にならず、町医者に雇われたが、変な上着を脱ごうとしないのがけしからぬと、間もなく暇を出されて、百貨店の雑役夫をしたこともある。ところが、今日この頃は、ガソリンの統制で、人力車を利用する客もふえて来たのを倖い、再び俥をひいて出ていたのだ。もう腰の曲る歳で、坂道など登るのは辛かろうと止めても、
「阿呆いえ。