Japanische Klassiker mit Furigana
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アラビヤンナイト
アラビヤンナイト
菊池 寛
Lesen Sie アラビヤンナイト von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 58.911 Zeichen · 119 Bildschirme
そこには、物を焼く時に使うかなぐしが、いっぱいちらばっていました。
わけがわからないものですから、私たちは、だいぶ長い間、じっとそれを見ていました。すると、太い、雷のような音が聞えてきました。みんなが、その方をふり向くと、ちょうど、こくたんの戸がそろそろと開きかかっているところでした。そして、くれないと金をまぜたような夕やけの空の中に、ぬうーっとあらわれたのは、おそろしい大入道でした。
その大入道は、松やにのようにまっ黒な色をしていて、しゅろの木のように背が高いのです。ひたいのまん中に、一つ、まっ赤な目がありました。それはちょうど、石炭がもえている時のように、ぎらぎら光っていました。口は、まっ暗な井戸のようで、くちびるは、らくだのように胸までぶらさがっていました。そして、耳は象のように大きくて、肩のへんまでたれていました。また爪は、わしのようにとがっていました。
私どもは、この大入道を一目見るやいなや、気をうしなって、そのままそこにたおれてしまいました。
やがて、息をふき返してみると、大入道は、私たちを一人ずつ、つまみ上げて、そのまっ赤な目で、ていねいにしらべているところでした。