Japanische Klassiker mit Furigana
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イデオロギーのろんりがく
イデオロギーの論理学
戸坂 潤
Lesen Sie イデオロギーの論理学 (イデオロギーのろんりがく) von 戸坂 潤 (とさかじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.463 Zeichen · 229 Bildschirme
目的は初めから決定している、推論はこの目的に仕える手段でしかない。このような事情は冷静なるべき合理的論理にとっては明らかに許されないと考えられる。ただ厳密な論理の煩雑に辟易し又は夫に耐えられない人々か、それでなければより実際的、より実践的な火急の問題を持つ人々かが、このような感情の論理を用いるのであると考えられる。而も凡そ論理が人間の日常の必要にせまられて発達し、必要に応じて初めて用いられる以上、感情の論理は永久に人間の生活の内から消え去る理由を有たないわけである。
推論に対してその推論が帰結すべき結論が予めその目的として与えられると云った。その目的は様々である。一定の情念に就いて一定の結論を得るために、人々は種々なる推論を好み又は嫌う――選択する。幸運なる恋人にとっては一切の事物は喜ばしい、何となれば――彼又は彼女はそう推論することも出来る――悲しき物の姿も却って喜びを際だたせるために存在するのであるから。之に反して不幸なる恋人によれば一切の事物は味気ない、何となれば喜ばしく見える物もつまりは幻影に過ぎないから(「悲しき時に楽しかりし過去を思い起す程悲しきはない」