Japanische Klassiker mit Furigana
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インドラのあみ
インドラの網
Lesen Sie インドラの網 (インドラのあみ) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.369 Zeichen · 49 Bildschirme
童子は初めからお了いまでにこにこ笑っておられました。須利耶さまもお笑いになりみんなを赦して童子を連れて其処をはなれなさいました。
そして浅黄の瑪瑙の、しずかな夕もやの中でいわれました。
(よくお前はさっき泣かなかったな。)その時童子はお父さまにすがりながら、
(お父さんわたしの前のおじいさんはね、からだに弾丸をからだに七つ持っていたよ。)と斯う申されたと伝えます。」
巡礼の老人は私の顔を見ました。
私もじっと老人のうるんだ眼を見あげておりました。老人はまた語りつづけました。
「また或る晩のこと童子は寝付けないでいつまでも床の上でもがきなさいました。(おっかさんねむられないよう。)と仰っしゃりまする、須利耶の奥さまは立って行って静かに頭を撫でておやりなさいました。童子さまの脳はもうすっかり疲れて、白い網のようになって、ぶるぶるゆれ、その中に赤い大きな三日月が浮かんだり、そのへん一杯にぜんまいの芽のようなものが見えたり、また四角な変に柔らかな白いものが、だんだん拡がって恐ろしい大きな箱になったりするのでございました。母さまはその額が余り熱いといって心配なさいました。