Japanische Klassiker mit Furigana
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オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク
オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク
森 於菟
Lesen Sie オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク von 森 於菟 (もりおと) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.177 Zeichen · 7 Bildschirme
しかも素焼の中の卵は各発生段階によってその旨みがちがうようだ。なかには気味が悪いという人もあろうが完全滅菌ずみであるのでその点は保証ずみである。また現に南方では発生中途の卵を食べるそうだ。
助手君はときどきぼくに見てくれと言いにくる。そこでぼくはしかつめらしい顔をして孵卵器の前に立つのだが、腹の空いているときなぞはもうぼくは食いしん坊の大罪を犯しはじめているのだ。これはフライドエッグにしたら旨かろうな、あれは質のいいバタをのせ、コニャックをふりかけ、ブケをそえ、香料をうんときかせて、最後にエダムチーズをうんと振りかけて、オーブンで焼いてみたらどうだろうな、などと考えている。そのうちにぼくの眼前には顔中を皺だらけにして笑みを浮かべている、あの料理のオバサン、江上トミさんの顔が浮かんでくる。「未熟のお雛もこうして召し上がりますとおいしーくお召し上がれになれます。パセリなどをお添えしてどうかお熱いうちに召し上がって下さいませ。今日のお料理、いかがでしょうか。ぜひ一度おためしになって下さいませ」。
あやうく涎が垂れそうになりはじめた頃、助手君は「先生」という。