Japanische Klassiker mit Furigana
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カインのまつえい
カインの末裔 クララの出家
有島 武郎
Lesen Sie カインの末裔 クララの出家 (カインのまつえい) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.864 Zeichen · 93 Bildschirme
ある秋の末にクララが思い切ってその説教を聞きたいと父に歎願した時にも、父は物好きな奴だといったばかりで別にとめはしなかった。
クララの回想とはその時の事である。クララはやはりこの堂母のこの座席に坐っていた。着物を重ねても寒い秋寒に講壇には真裸なレオというフランシスの伴侶が立っていた。男も女もこの奇異な裸形に奇異な場所で出遇って笑いくずれぬものはなかった。卑しい身分の女などはあからさまに卑猥な言葉をその若い道士に投げつけた。道士は凡ての反感に打克つだけの熱意を以て語ろうとしたが、それには未だ少し信仰が足りないように見えた。クララは顔を上げ得なかった。
そこにフランシスがこれも裸形のままで這入って来てレオに代って講壇に登った。クララはなお顔を得上げなかった。
「神、その独子、聖霊及び基督の御弟子の頭なる法皇の御許によって、末世の罪人、神の召によって人を喜ばす軽業師なるフランシスが善良なアッシジの市民に告げる。フランシスは今日教友のレオに堂母で説教するようにといった。レオは神を語るだけの弁才を神から授っていないと拒んだ。フランシスはそれなら裸になって行って、体で説教しろといった。