Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
カンカンむしさつじんじけん
カンカン虫殺人事件
大阪 圭吉
Lesen Sie カンカン虫殺人事件 (カンカンむしさつじんじけん) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.237 Zeichen · 21 Bildschirme
『君。天祥丸の水夫長、そして殺人犯人矢島五郎君を紹介するよ。』
喬介はそう言って、捕縄を掛けられたセーラーを私に引合した。私は、まだ犯人を山田源之助だと思っていたので、と言うよりも私は、ナイフに彫り込まれた頭文字に依って私の作り上げた推理を、まだ意地悪く信じていたかったので、矢島五郎――と聞いた時に、いささか昂奮して了った。が、間もなく喬介は縛られた男を私達から遠去けて、喋り始めた。
『先程技師の人から、天祥丸が四日市へ寄港したと聞いた時に、僕はふとあの広告マッチの関東煮としてある方ではなく、その裏側のレッテルに、ヨの字を冒頭にした幾つかの片仮名が、ゴテゴテ小いさく並んでいたのを思い出したんだ。で、早速取り出して穢れを拭って見たのさ――』と喬介は先程のマッチを私の眼の前へ差し出しながら『見給え。「勘八」と言う店名の下に、小さく「ヨッカイチ会館隣り」としてあるだろう?』
『うむ。』
私は大きく頷いた。
『で、天祥丸の乗組員でこのマッチを持った男と、行方不明になった二人の男とが、あの晩旋盤工場の裏の鉄屑の捨場で行き逢った、と言う風に僕は推理を進めた。ところで、いいかい君。