Japanische Klassiker mit Furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Lesen Sie ガラマサどん von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.079 Zeichen · 202 Bildschirme
重役連中は半期に四五万ですからね」
「はゝあ」
「ガラマサどんは十万からですよ」
「社長ですか?」
「えゝ」
「ビールを飲ませて、世間を酔っ払わせて、うまい話ですな」
「本当に」
「何うです? 冷蔵室へお供しましょうか?」
「昼から参りましょう」
「此方だって働いているんですから、飲むぐらいの権利はありましょう」
と私は初めて冗談を言った。
「ガラマサどんは勲三等ですよ」
「それは承わりましたが、何んな手柄があったんですか?」
「矢っ張りビールですよ」
「ビールを拵えて同胞を酔っ払わせて、勲章が貰えるんですか?」
「それは半面観に過ぎません。国家の自供自足という点から見ると豪いものです。国産奨励の意味からでしょう。ガラマサどんがビールを拵えなければ、外国品が入って来て、日本の金が海外へ出てしまいます」
「成程」
「国家事業の積りでやっているんです」
「これは驚いた」
「しかし昨今のガラマサどんにはそれぐらいの意気込みがありますよ。勲三等を貰ってから、悉皆人格を上げてしまいました」
「ガラマサどんてのは大将の綽名ですか?」
「えゝ」
「何ういう意味ですか?」
「蟹のことです」
「はあ?」
「蟹です。