Japanische Klassiker mit Furigana
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キャラコさん
キャラコさん
久生 十蘭
Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.972 Zeichen · 66 Bildschirme
イヴォンヌさんが、キャラコさんの背中を、ぐいとこづく。
キャラコさんは、決心して、射撃台へあがってゆく。
しっかり足をふんばって、銃をかまえる。
ズドン ズドン!
青空の真ん中で、クレエが雪のようにくだける。
室僕が、装薬した別の銃をツイと差し出す。
また、空に、白い小さな雪煙り。
三つ目だけミスして、五分の四で、八十点。大喝采だ。
果して、レエヌさんが挑戦して来た。人垣のうしろから、
「二個撃なんか、子供だましよ。一個撃ならお相手するわ」
と、甲高い声で叫ぶ。
レエヌさんがあまりうまくないことは、みながよく知っている。二個撃でもあたらないのに、一個撃でやろうというのは理窟に合わない、はじめから、けんかだ。
まわりが、ざわめきはじめる。
英国人の室僕は、キャラコさんがひいきである。いんぎんなようすで、無言で銃を差し出す。キャラコさんが、無意識に受け取る。なんとか辞退しようと考えていたところだったのに、これで、退っぴきならないことになってしまった。
困って、アマンドさんのほうへふりかえると、アマンドさんは肩をゆすって見せる。かまわないから、やれ、というのだ。