Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

グースベリーのうれるころ

グースベリーの熟れる頃

宮本 百合子

Lesen Sie グースベリーの熟れる頃 (グースベリーのうれるころ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.041 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

次の話の間がとぎれた時低い声ではばかる様に、

私しゃあ、町へ行かなけりゃあならない用が有るもの、ねえお婆さん又来るよ。

と云いすてて仙二は家へもかえらず町にも行かないで池の面に雨の雫が落ちて小さいうろこ形を沢山作って居るのを見ながら、とめどなく涙をこぼした。

何にもたよるものがないと云った様に池のくいにもたれて、足元の草の間から蛙が飛び出して行く様子にも、傘の雨のあたるささやかな音にも涙はさそい出されて遠くからの子守唄をきいた時にはもうたまらなくなってぬれてひやびやとするくいの木の肌に頬ずりをした。

まっすぐにあるけない様な気持で下を見つづけて家にかえるとすぐ机に頭をのっけて雨の音を遠く近くききながら寝るとはなしにうっとりして居た。

そんな、辛い気持になりながらも仙二は翌日は又そとに出た。

雨上りの路が大変悪かったんでどこにも娘のかげは見えなかった。

それから三日ちっとも娘の姿は見えなかった。

もう娘に会えないと心にきめて朝早く川沿を歩いて居た仙二は、とび上るほどうれしくそして又おどろきもした。

この村に育った色の黒い娘と二人でひざまで水につけて雑魚をすくって居る赤い帯の姿を見つけた。