Japanische Klassiker mit Furigana
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シェイクスピアのきょうり
シェイクスピアの郷里
野上 豊一郎
Lesen Sie シェイクスピアの郷里 (シェイクスピアのきょうり) von 野上 豊一郎 (のがみとよいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.656 Zeichen · 26 Bildschirme
少年のウィリがいつも此の器械に鼠のかかる時枠の心棒につないだ小さい横木の廻転するのを興味深く見ていた印象が残っていて、それを trap に似た語感の上から使って見たくなったものではなかろうか、と、そんな学究もどきの役にも立たない屁理窟をこね廻して喜んだりするのは、蓋し、学究なんてものをば初めから無視していた天才の真骨頭を体得していないからだろう。
鼠おとしはそのくらいにして今度は詩人の親爺さんの店へ案内しましょう、と婆さんに促され、東側の家に入って行くと、其処は博物室と図書室になっていて、詩人に関する多くの遺物と肖像画出版物などが陳列されてあり、詳細なカタログが一シリング六ペンスで売られている。それを抜き書きする労力は省きたい。書棚には“quartos”の各種やアシュバートン文庫から二万ポンドで購入したといわれる“the first folio”の完全な一組が揃っていて、蔵書癖のある訪問者の目を羨ませがらしている。
問題は、ああした立派な作品をたくさん書き遺した天才がどうして斯んな小っぽけな店屋の片隅から出たかということである。シェイクスピアの家は代々百姓だったが、親爺さんのジョンは生れた村を見捨てて近くのストラトフォード・オン・エイヴォン(今日は人口一万余の小都市だがその頃は人口二千ほどの市場町だった