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Japanische Klassiker mit Furigana

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ジストマたいじのはなし

ジストマ退治の話

中谷 宇吉郎

Lesen Sie ジストマ退治の話 (ジストマたいじのはなし) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.042 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

結局温泉に浸って、あたらしい刺身でも食べる方が一番いい療法だと思ったわけである。あとで聞いた話であるが、その頃、今の日立の中央研究所長をしている鳥山君が、まだ北大工学部の教授であって、電気学会の会員たちをつれて、低温室へ人工雪の見学に来たことがあったそうである。その時私が説明をするのに、ステッキでやっと身体をささえていたということである。鳥山君が驚いて、当時私と同僚であった茅君に、「中谷君はあれで大丈夫なんかい」と、こっそりきいたそうである。この話は私がすっかり快くなってから、茅君が昔話として話してくれたのであるが、よほど皆に心配をかけたものらしい。

伊東へ来てから、初めのうちは、大変調子がよかった。

伊豆の温泉と、南国の太陽と、それに鮮らしい小魚とが、私の身体に、再び生気を吹き込んでくれたような気がした。その冬は案外元気よく過ごして、しみじみ自然の恵みという言葉を味わった。やはり注射などよりもこれに限ると、西洋医学の方は適当に軽蔑して、いささか大乗的見地に立ったつもりでいた。そしてひまにまかせて、随筆などを書き散らしながら、大いに南国の冬を讃美して、御機嫌であった。