Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ドミノのおつげ

ドミノのお告げ

久坂 葉子

Lesen Sie ドミノのお告げ (ドミノのおつげ) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.713 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

家へ着くと、叔母が飛んで出て来ました。

「父様がおわるいのよ。でね、大阪の野中先生を呼んで来てほしいんですって」

父の居間へはいると一種の臭いが致しました。喘息がひどくなると、この嫌な臭いがするのです。母は背中をさすっておりました。父の友人の野中さんは大阪で大きな病院を経営しておられる方でした。私はすぐにその方を呼びに参りました。忙しくて居られて直接お会い出来ませんでしたが、丸顔の人の好さそうな看護婦さんが、きっと今日夕方か晩伺うからとのことでした。すぐに引きかえして三時頃、おひる御飯をたべてますと、兄の病院の先生が来られました。余程、父は苦しいと見えて、母に又、神霊教の先生のところへ行って祈祷してもらってくれとも申します。病院の先生が注射をして帰られ、母が祈祷をたのみに出ました。父は注射の効果もなく喘いでおります。嗅薬をかがせました。煙が散らないように、私は両手でかこいをします。手と手の隙間より父はスースー云いながら煙を吸います。暫くしてひどい発作が終りました。晩になって、野中先生が丸顔のさっきの看護婦を連れて来られました。また注射をします。静脈の何処をさそうとしても、注射だこがかたくなってしまっており、なかなか針がはいりません。