Japanische Klassiker mit Furigana
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ニッケルのぶんちん
ニッケルの文鎮
甲賀 三郎
Lesen Sie ニッケルの文鎮 (ニッケルのぶんちん) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.523 Zeichen · 37 Bildschirme
まあ検事さんにしとくわ。あたしは知ってる通りいったわ。指紋とかをとられたわ。外の人達もみんな簡単にすんだらしいけれども、下村さんと内野さんは随分調べられたようだったの。しまいには二人一緒に調べられたようよ。つまりね、二人とも何も知らないでグッスリ寝ていたのが可笑しいというのでしょう。それに物奪りだか、遺恨だかとにかく先生を殺した奴は診察所の窓から入って、書生部屋の前を通り、書斎へ入って、背後から先生を文鎮で一打ちに殺して置いて、悠々とそこいら中を探し回って裏口から逃げたというのが警察の見込みで、それに診察所の窓は一つだけ、中からかけ金がはずしてあったらしいというので、一層二人が疑われたんだわ。文鎮はどこに置いてあったかって。あんたも検事さん見たいな事をいうのね。あたしそれを聞かれるとちょっと困ったわ。妙なもので、毎日見ているものでも、だしぬけに部屋のどの辺にあったかと聞かれると、ちょっとまごつくわね。あたし多分先生の書き物机の左方にある別の机の上に置いてあったと思ったわ。え? ええ、先生の死骸は何でも死後何時間とかいうので、兇行は前の晩の二時頃と定まったんです。