Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
Lesen Sie ノンシャラン道中記 (ノンシャランどうちゅうき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.137 Zeichen · 26 Bildschirme
豊満な期待と共にセルヴェットを膝の上に拡げたコン吉が、白いセエヴル焼のスウプ容れの中をそっと覗いてみると、その中には、クレエムのかかった血のような赤い薔薇が三輪盛られてあった。
というわけ。
幻想的な方はまあまあそれでよろしいとして、さて、現実的な方は実に手のつけられないほどの被害があった、というのは、モンド大公は二人をば、日がな毎日、キャンヌの町中を引き廻し社交界に紹介するという名目のもとに、文学趣味の夫人に対しては(日本の最も著名なる小説家である)と紹介し、運動趣味の紳士には(これは日本から派遣されたゴルフの代表選手です、どうぞよろしくお引き廻しのほどを)と推薦し、有名なるキャンヌの賭博場の経営者、アンドレエ氏に対しては(この夫妻はバカラの名人ですよ、手を焼かないように用心なさい。なにしろ、東洋の魔法を心得ていられるのだからね)と人によりその日の気分によって、自由自在な紹介をするところから、コン吉は、いまやキャンヌにおいては、前述のもののほか、有名な天文学者であり、世界一流の馬術の名人であり、曲芸師――予言者――生花の先生――釣魚家――コルネット吹き――映画の監督――発明家――陸軍砲兵少佐――油断のならぬ間諜……と、天が下にありとある名流を一手に引き受け、キャンヌの社交界を向うに廻して、必死の格闘