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Japanische Klassiker mit Furigana

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ピストルのつかいかた

ピストルの使い方

泉 鏡花

Lesen Sie ピストルの使い方 (ピストルのつかいかた) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.100 Zeichen · 78 Bildschirme

Aozora Bunko

着るようになるとこの態裁です。――しかし膚に着けるにはこれが一等だ。震災以後は、東京じゃ臆病な女連は今でも遣ってる。」

と云って、膝の上で、腰弁当のような風呂敷を、開く、と見れば――一挺の拳銃。

晃然と霜柱のごとく光って、銃には殺気紫に、莟める青い竜胆の装を凝らした。筆者は、これを記すのに張合がない。なぜというに、咄嗟に拳銃を引出すのは、最新流行の服の衣兜で、これを扱うものは、世界的の名探偵か、兇賊かでなければならないようだからである。……但し、名探偵か、兇賊でさえあれば、それが女性でも差支えのない事は註に及ばぬ。

風呂敷には、もう一品――小さな袖姿見があった。もっとも八つ花形でもなければ柳鵲の装があるのでもない。単に、円形の姿見である。

婦も、ちっと張合のないように、さし覗き、両の腕を白々と膝に頬杖した。高島田の空に、夕立雲の蔽えるがごとく、銅像の覆掛った事は云うまでもない。

「……玩弄品?」

「怪しからんことを――由緒は正しく、深く、暗く、むしろ恐るべきほどのものだよ。」

と、片手に撓めて、袖に載せた拳銃は、更に、抽取った、血のままなる狼の牙のように見えた。