Japanische Klassiker mit Furigana
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プウルのかたわらで
プウルの傍で
Lesen Sie プウルの傍で (プウルのかたわらで) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.843 Zeichen · 34 Bildschirme
時として、どうにもならない爆発的な力が、踊り跳ねたいような衝動が、彼の身体中に一杯になるのであった。これは彼ばかりではない。彼の友人達もみんな同じであった。彼等は、彼等の身体に溢れるその力をもてあつかいかねていた。その活力は途方もない悪戯や乱暴となって溢れて行った。彼等は、わけもなく、いきなり相手にとびかかって行って、呼吸をせきながら、ねじ倒してみたり、教室で急に大きな叫びを立てて、新任の教師を驚かせたりした。公衆電話の受話器をねじ切って、代りに石ころを結びつけて来た少年もいた。その少年は、又、夜、物理の実験室に忍び込んで、望遠鏡だのフィルムだのを盗み出し、それをみんなに分けた。六月になると学校の裏山には桜桃がなった。少年達は昼の休みにそれを取りに行って、みんな紫色の脣をして帰って来た。パチンコで雀を落して、自分で毛をって、学校の隣の支那料理屋で焼いて貰って、喰べながら、教室へはいってきた男もいた。どうして手に入れたのか、一人が春画を持って来た。級中は忽ち沸騰した。昼の休みにも誰も外へ出なかった。絵は次から次へと廻された。少年達は呼吸をはずませ、その様子を人にけどられるのを恥じる気持もなく熱心に見入りながら、生唾を呑んだ。