Japanische Klassiker mit Furigana
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ボールのゆくえ
ボールの行方
小川 未明
Lesen Sie ボールの行方 (ボールのゆくえ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.665 Zeichen · 8 Bildschirme
「これから、そんなときは、いいと、ことわるものですよ。」と、お母さんはおっしゃいました。
あくる日、正ちゃんは花子さんと原っぱで遊んでいました。
「正ちゃん、ここへきてごらんなさい。ありがなにかはこんでてよ。」と、花子さんがよびました。
正ちゃんが走っていくと、かわいらしい小ちゃなありのむれが、なにかくわえて、列をつくって走っているのです。
「花子さん、もう冬のおしたくで、いっしょうけんめいなんだよ。」
だんだんとつながり進んでいくありのむれを、二人は足ずりして追っていくうちに、正ちゃんは昨日なくしたボールが、枯れ草の中にかくれているのを見つけました。
「ボールがあった!」
正ちゃんはよろこびの声を、あげました。そして、なつかしい自分のボールをにぎって、しばらくぼんやりとしていました。
「どうしたの、正ちゃん? なくしたボールが見つかったの?」
「僕、なくなったと思っていたら、あったのだよ。あの子に弁償してもらって、どうしようかなあ。」と、正ちゃんはポケットからもう一つのボールを出して考えていました。
「誠さん? 太郎さん?」
「知らない、あっちの子だよ。」
「きのう? 太郎さんくらいの子でしょ?」