Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜのまたさぶろう
ポラーノの広場
Lesen Sie ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.062 Zeichen · 135 Bildschirme
海は蒼黝くて見るから冷たそうだ。船も居ない。そのうちにとうとう僕たちは氷山を見る。朝ならその稜が日に光っている。下の方に大きな白い陸地が見えて来る。それはみんながちがちの氷なんだ。向うの方は灰のようなけむりのような白いものがぼんやりかかってよくわからない。それは氷の霧なんだ。ただその霧のところどころから尖ったまっ黒な岩があちこち朝の海の船のように顔を出しているねえ。
『あすこはグリーンランドだよ。』僕たちは話し合うんだ。いままでどこをとんでいたのかもう今度で三度目だなんていう少し大きい方の人などが大威張でやって来ていろいろその辺のことなど云うんだ。
『そら、あすこのとこがゲーキイ湾だよ。知ってるだろう。英国のサア、アーキバルド、ゲーキーの名をつけた湾なんだ。ごらんそら、氷河ね、氷河が海にはいるねえ、あれで少しずつ押されてだんだん喰み出してるんだよ、そしてとうとう氷河から断れて氷山にならあね。あっちは? あっちが英国さ、ここはもう地球の頂上だからどっちへ行くたって近いやね、少し間違えば途方もない方へ降りちまうよ。あっち? あっちが英国さ。』なんてほんとうに威張ってるんだ。