Japanische Klassiker mit Furigana
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ポラーノのひろば
ポラーノの広場
Lesen Sie ポラーノの広場 (ポラーノのひろば) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.086 Zeichen · 43 Bildschirme
「ねえ、蜂だろう。だからあんなに野原中どこから来るか知れなかったんだよ。」
ミーロがやっと云いました。
「そうでないよ。蜂ならぼくはずっと前から知っているんだ。けれども昨夜はもっとはっきり人の笑い声などまで聞えたんだ。」
「人の笑い声、太い声でかい。」
「いいや。」
「そうかねえ。」
わたくしはまたわからなくなって腕を組んで立ちあがってしまいました。
そのときでした。野原のずうっと西北の方で、ぼお、とたしかにトローンボーンかバスの音がきこえました。わたくしはきっとそっちを向きました。するとまた西の方でもきこえるのです。わたくしはおもわず身ぶるいしました。野原ぜんたいに誰か魔術でもかけているか、そうでなければ昔からの云い伝え通り、ひるには何もない野原のまんなかに不思議に楽しいポラーノの広場ができるのか、わたくしは却ってひるの間役所で標本に札をつけたり書類を所長のところへ持って行ったりしていたことが、別の世界のことのように思われてきました。
「やっぱり何かあるのかねえ。」
「あるよ。だってまだこれどこではないんだもの。」
「こんなに方角がわからないとすれば、やっぱり昔の伝説のようにあかしの番号を読んで行かなければならないんだが、ぜんたい、いくらまで数えて行けばポラーノの広場に着くって?」