Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ポラーノのひろば

ポラーノの広場

宮沢 賢治

Lesen Sie ポラーノの広場 (ポラーノのひろば) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.086 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

お使いに町へ行くんだって。」

「ああいま行くよ。ぼくは旦那のとこへまっすぐに行くんだが、おまえはひとりで競馬場へ帰れるかい。」

「帰れるとも、ここらはひるまならたびたび来るとこなんだ。じゃ、地図はあげるよ。」

「うん、ミーロへやってこう。ぼくひるは野原へ来るひまがないんだから。」

そのとき向うのつめくさの花と月のあかりのなかに、うつくしい娘が立っていました。ファゼーロが云いました。

「姉さん、この人だよ。ぼく地図をもらったよ。」

その娘はこっちへ出てこないで、だまっておじぎをしました。わたくしもだまっておじぎをしました。

「じゃ、さよなら、早く行かなくちゃ。」

ファゼーロは走り出しました。ロザーロは、もいちどわたくしどもに挨拶して、そのあとから急いで行きました。ミーロはだまって北の方を向いて耳にたなごころをあてていました。わたくしはポラーノの広場というのはこういう場所をそのまま云うのだ、馬車別当だのミーロだのまだ夢からさめないんだと思いながら云いました。

「ミーロ、おまえの歌は上手だよ。わざわざ、ポラーノの広場まで習いに行かなくてもいいや。じゃさよなら。」

ミーロは、ていねいにおじぎをしました。