Japanische Klassiker mit Furigana
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「モダンさるかにがっせん」
「モダン猿蟹合戦」
宮本 百合子
Lesen Sie 「モダン猿蟹合戦」 (「モダンさるかにがっせん」) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.414 Zeichen · 15 Bildschirme
百姓姿の蟹は仕かたがないから、その柿の種にせっせと肥しをかけ(二十七年の歳月。十万の聖霊、二十億の投資と書いてあります。)やっと柿の実(石炭、石油、大豆、燕麦その他)をみのらしたら、その出来がいいので猿がやっかみ出した。
柿の実を盗もうとして、日本の南満州鉄道を囲む鉄道を幾条もつくった。だが蟹は青いカンシャク面をしながらこらえていたら、猿は図にのって柿の木を根っこから切り倒そうとしはじめた。これが九月十八日の満鉄爆破であると。爆発した線路で汽車が顛覆しそうになっている物凄い絵が描いてある。そこで蟹も我慢出来ずに鋏で突いた。これが満蒙出兵だそうです。すると、猿は、虎、狼などが集まっている国際連盟にかけつけて、告げ口をしている。しかし、蟹は眼尻をつりあげて柿の木の下にがん張っています。その絵のところにはこう書いてある。
「昔の猿蟹合戦では、子が仇をうった。けれども今は子や孫が仇うちをするということは出来ない。何故なら満蒙はわれらの生命線であるから一旦これを切られたら永久に死ななければならないのだ」
これは陸軍省で描いたものです。みんなは感心して、「なる程ねえ」