Japanische Klassiker mit Furigana
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ラクダイよこちょう
ラクダイ横町
岡本 良雄
Lesen Sie ラクダイ横町 (ラクダイよこちょう) von 岡本 良雄 (おかもとよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N4. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N4 · Einstieg · moderne Kanji und Kana · 6.189 Zeichen · 13 Bildschirme
「うん、あれだ、あの三つ星。」
「知っていますよ。あれは、ぼくが、山をおりて駅へきたとき、ちょうど、駅のま上に光っていた星ですもの。」
「あれは、なんという星なのか、いってみろ。」
「いや、名はしりません。」
いのきちが、こういうと、
「なんだ、しらないって? あきれたねえ。」
よしむらさんは、ほんとうにあきれたように、わらいだした。
「あれが、オリオンじゃないか。オリオン軒のいのきちが、オリオンをしらなくって、どうするのだ。あの三つ星は、五百光年――つまり、あの星の光が、あそこから、ここまでとどくのに、五百年もかかっているんだ。そいつを思えば、なあに、一年や、二年のらくだいなんか、なんだっていうんだ。なあ、いの公。」
よしむらさんは、そういいながら、こんどは、ほんとうのよっぱらいのように、いのきちのかたを、ドスンとたたいて、よろよろと、店の前をはなれていった。
「いいか。おぼえておくんだぞ。あれが、オリオン――、五百光年……。」
よしむらさんは、二、三どふりかえって、こういうと、きゅうに、どら声をはりあげて、歌をうたいだした。
カンランさいて 海青き
アテネの町の 春の色