Japanische Klassiker mit Furigana
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レモンのはなのさくおかへ
レモンの花の咲く丘へ
国枝 史郎
Lesen Sie レモンの花の咲く丘へ (レモンのはなのさくおかへ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.016 Zeichen · 142 Bildschirme
女よお前は俺に問うか、「語れ毒を盛りしその悪魔を」――悪魔はお前の前に立ち、銀の竪琴を弾いている。(自分を見廻し)われながらこの悪魔! われながら華美のこの姿! 幾百千人の若い女を、罪と不貞に導いたか! 淫を語るこの唇で、情深げの歌を歌い、乙女心を誘ったか。(間)純潔ならぬ恋の主は、千度乙女の恋を試み、千度乙女に成功した、俺は云う! 乙女は弱く果敢いものの世にまたとなき宜き標本と! (女子を見て)弱き乙女のお前の心も、これで三度試みた。一度は紅き薔薇の花、二度は月夜の罌粟畑、三度は今や桂の冠! (間)紅き薔薇ではものを思わせ、憂いと恋を心に蒔いた。(間)されども罌粟畑のバイオリン! 罌粟畑のバイオリン!(と罌粟畑をすかし)心臓の血の紅が、はてなき罪の香を帯びて、誘惑らしく咲く花畑。その罌粟畑。――そこへ二人が立ち出でた時、お前は象牙細工の手を差し出し、胸や乳房に恋を思わせ、(小声にて歌う)「抱く男のやわ肌を、燃ゆる瞳にさがさばや」……そのやわ肌をさがさんと、銀の音色を追って行った。(突然)その罌粟畑! 高殿よりして公子が弾いた、あの純潔の恋の楽、それがお前を醒したね! (突然)俺の計画は崩された! (憤然と)暗と血薔薇の一曲が、死に行く人魚の恋歌に、歌い消され弾き消され、凶だったわが弦が、お前を誘う音を