Japanische Klassiker mit Furigana
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おもいで
ロッパの悲食記
古川 緑波
Lesen Sie ロッパの悲食記 (おもいで) von 古川 緑波 (ふるかわろっぱ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 52.651 Zeichen · 114 Bildschirme
今更、大食いの「ようだ」なんて言うのは可笑しいが、自分でも、一種の大食いだとは思っている。美味いものなら、いくらでも食えるからである。不味いものとなったら、全く食わない。
大食いで思い出したが、やっぱり此の富士屋ホテルで、面白いことがあった。たった一人で、或る冬のこと、十日間ばかり、此処に滞在したことがある。外に雪が降っていたから、冬に違いない。
或る晩、その雪の降るのを、窓外に眺めながら、食堂へ行くと、客は、まばらで、空いていた。大分滞在も長くなって退屈だから、何か変ったことにぶつかりたくなっている。
こんな時に、一つ試みるかな?
というのは、僕が此処へ来る度に、大分以前から考えている企画なので、食堂のメニュウを上から下まで全部食ってみよう、という試みなのである。
メニュウは、好みで選ぶようになっているが、全部食ったって、値段は同じわけだ。だから、こんな時に、暇にあかして、上から下まで、みんな平げてやろう。
そう思ったのだが、流石に、これは、アッサリと、「全部食ってみせるから、持って来い」とは言いにくい。
で、傍に立っているボーイに、
「ねえ君、此処には随分方々の国の人が来るだろうが、何国人が一番大食いかね?」