Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ヴィヨンのつま

ヴィヨンの妻

太宰 治

Lesen Sie ヴィヨンの妻 (ヴィヨンのつま) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 56.363 Zeichen · 112 Bildschirme

Aozora Bunko

自分でも大いに気になるのですが、でも、つい自然に出てしまうので、泣寝入りです)そうしてそれから、私は、コイをはじめたのです。お笑いになってはいけません。いや、笑われたって、どう仕様も無いんです。金魚鉢のメダカが、鉢の底から二寸くらいの個所にうかんで、じっと静止して、そうしておのずから身ごもっているように、私も、ぼんやり暮しながら、いつとはなしに、どうやら、羞ずかしい恋をはじめていたのでした。

恋をはじめると、とても音楽が身にしみて来ますね。あれがコイのヤマイの一ばんたしかな兆候だと思います。

片恋なんです。でも私は、その女のひとを好きで好きで仕方が無いんです。そのひとは、この海岸の部落にたった一軒しかない小さい旅館の、女中さんなのです。まだ、はたち前のようです。伯父の局長は酒飲みですから、何か部落の宴会が、その旅館の奥座敷でひらかれたりするたびごとに、きっと欠かさず出かけますので、伯父とその女中さんとはお互い心易い様子で、女中さんが貯金だの保険だのの用事で郵便局の窓口の向う側にあらわれると、伯父はかならず、可笑しくもない陳腐な冗談を言ってその女中さんをからかうのです。